ジェレミー・リフキン著、柴田裕之訳の 限界費用ゼロ社会 を読みました。
将来的にモノやサービスの費用は限りなくゼロに
この本によると、効率性や生産性を極限まで高めることにより、かかるコストを限りなくゼロに近づけることができ、将来的にモノやサービスの費用は限りなくゼロになるだろうとのことでした。
モノやサービスの費用が限りなくゼロになってしまえば、企業の利益は消失し、資本主義は衰退を免れません。代わりに台頭してくるのが共有型経済(シェアリングエコノミー)であるとのこと。
今盛んにシェアサービスが増えている気がします。カーシェアリング、Airbnbなどなど。
世の流れは所有するからシェアするに変わってきているのかもしれません。
個々人でモノを所有するよりも、みんなでシェアする方が効率よく、費用も抑えられますからね。
25年後にはエネルギーの大部分が無料に近くなる
この本によると、25年後にはエネルギーの大部分が無料に近くなるだろうとのこと。
自宅や仕事場がマイクロ発電所となり、太陽光や風力や地熱発電などにより、エネルギーがただ同然で手に入るようになると。
すごいです。
3Dプリンターの可能性
3Dプリンターの可能性についてもかかれていました。
3Dプリンターさえあれば工場での大量生産をする必要がなくなり、消費者自身が個々に生産することが出来るようになるとのこと。
製造業を根本から揺るがすことだと思いました。
今は個人に3Dプリンターがいきわたっていないので、そんな未来が来るという実感は全くわきませんが、インターネットがインフラとしていきわたったと同様に、この3Dプリンターもインフラとして個々の家庭にいきわたるようになるのかもしれません。
そうすれば、工場での大量生産をする必要がなくなり、消費者自身が個々に生産することが出来るようになるという世の中は確実に来るのでしょう。
教育もオンライン講座によって無料で受けられるように
教育についても触れられていました。現在でもすでに無数のオンライン講座があり、それによって一流大学の講義が無料で受けることができます。
この流れがどんどん発展し、将来的には教育費はほぼゼロになるといえるでしょう。
このブログのテーマでもあるのですが、「お金のかからない暮らし」というのは将来的に皆が実現できそうな気がします。この本によれば、将来的にモノやサービスの費用はほぼセロになるのですから。
問題は、生活を送るのにそれほどお金がかからなくなったから、どう生きるか?ということでしょう。今までは生きるために、嫌な仕事でも頑張って働いて生活費を稼ぐ必要がありましたが、将来的にはその必要はなくなるわけです。
今後、AIも発達し、人がやっていた仕事がどんどん機械にとって変わられるともいわれています。
ベーシックインカムについても各国で議論になっていたりします。
人は将来的には仕事をせずに、やりたいことを好きなだけ出来るようになる世の中が来るのかもしれない、と思いました。
今後の人類の未来を指し示してくれ、いろいろと考えさせられる本でした。